介護の仕事をしている方であれば、一番身近なは国家資格が「介護福祉士」です。今までは現場経験を3年間することで、介護福祉士国家試験受験資格を手にすることができ、その後実技試験を合格すると「介護福祉士」になることができていました。
しかし、2016年度から国家試験の受験資格に、現状の3年以上の実務経験に加えて「実務者研修(450時間)」の 受講が義務付けられることも決定しました。その代わり実技試験が免除されることになりました。
訪問介護の仕事をするには、初任者研修など何か資格が必要になっています。デイサービスや特別養護老人ホームなど訪問介護(ヘルパー)の仕事以外は現在無資格でも可能ですが、今後は一定の資格がないと介護業界で働くことができなくなっていきます。
初任者研修と実務者研修の違い
良く介護の資格を取る時にこの2つの研修を見かけると思います。実際何が違うのか?できることに差があります。
初任者研修とは??
2013年4月の制度変更により「ホームヘルパー2級」から名称変更されました。介護職員になる上で一番入りやすい入門的資格と言えます。
介護の基礎的な知識やスキルを座学と通信課題、実技を行い学んでいきます。まだ介護の仕事についていない人は、初任者研修受講からスタートする方がいいでしょう。
実務者研修とは??
介護福祉士国家試験を受験するうえで必須の資格です。将来「介護福祉士」の取得を考えている方は受講しておくといいでしょう。介護経験が全くない方が受講すると、イメージ(介護が必要な高齢者)がつきにくく、授業についていけない可能性があります。時折「初任者研修を受講してからでないと、実務者研修は大変ですよ」と、実務者研修の申込をする際に言われるのはこのためです。
しかし、資格を持っていない方でも、現場(介護)経験がある方であれば、わざわざ初任者研修を受講しなくても、実務者研修から受講する方が金額的にも安くなります。
この資格を持つことで、訪問介護事業所で「サービス提供責任者」をすることができるようになります。
サービス提供責任者とは
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)には、利用者40人に1人以上のサービス提供責任者の配置が義務つけられています。
仕事内容:戸別訪問介護計画書の作成・訪問ヘルパーの指示・指導・事務作業・介護支援専門員や家族との連携など多岐にわたり活躍します。
「介護福祉士」にかなり近い存在と言えます。ヘルパーへの指導・指示ができるようになるには、指導する側がしっかり介護過程の展開ができる必要があります。
それができるようになる研修が「実務者研修」です。
まとめ
介護の資格の中でよく聞く、初任者研修・実務者研修の紹介と何が違うのかを紹介してきました。
介護の仕事の経験のない方に関しては、初任者研修取得するところから入る方がいい。
既に、介護の仕事をしている方は、初任者研修ではなく実務者研修受講からしていくほうが効率がいいと言えるでしょう。そして今後「介護福祉士」を取得しようと考えている方は必須のものになりますので、受講するようにしましょう。